川崎市、多摩市、横浜市、稲城市、大田区、目黒区、世田谷区近隣にお住まいのフェレットを飼育されている皆様、こんにちは。

ご家族のフェレットの体重が減ってしまうと、飼い主様は大変心配になることでしょう。飼い主様の中には、フェレットの体重減少の原因を探っていらっしゃる方もいるかもしれません。

小柄なフェレットたちにとって、体重減少は様々な病気のサインになります。この記事では、フェレットの体重減少の原因を探り、具体的な対策について解説していきます。

 


【目次】

1.フェレットの体重減少で見逃せないサイン
2.フェレットの体重減少の考えられる原因
3.フェレットの体重減少、飼い主ができる対策
4.まとめ


フェレットの体重減少は見逃せないサイン

フェレットの体重減少はなぜ重要?

フェレットは体が小さく、体重減少が病気の進行を示すことがあります。早期発見と早期治療はフェレットの健康を守る鍵となります。体重減少に気付いたら、すぐに動物病院を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

どのくらいの体重減少で病院へ?

一般的に、フェレットの体重が1週間で5%以上減少した場合は注意が必要です。特に、食欲不振や元気消失などの症状を伴う場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

フェレットの体重減少で考えられる原因

フェレットの体重減少の原因は多岐に渡ります。

体重は摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まります。

摂取カロリーが減少するか、消費カロリーが増加すると体重は減少します。

消費カロリーが増加する場合は多くありません。病的な場合ではフェレットではまれな甲状腺ホルモンの分泌が多くなり過ぎる病気などがあります。

また、中年期以降のフェレットに新しく若いフェレットが仲間に加わった場合には、運動量が急激に増加して消費カロリーが増えて結果として体重が減少する場合がありますが、これは健康的な体重減少と言えるでしょう。

ほとんどの体重減少の場合は、摂取カロリーの減少が原因となります。

摂取カロリーの減少は食欲不振に直結します。つまり食欲不振をもたらすありとあらゆる病的な問題が体重減少をもたらします。

明らかに元気食欲がなくなっていたり、嘔吐や下痢などの明らかな症状がみられる場合には飼い主様も気付きやすいですが、一見するとほとんど症状が表に出ていないのにいつの間にか体重が減少している場合もあるので、それらの病気について以下に述べたいと思います。

 

インスリノーマ

インスリノーマは、膵臓に腫瘍ができ、インスリンというホルモンが過剰に分泌される病気です。インスリンは血糖値を下げる働きがありますが、過剰に分泌されると低血糖状態になり、ふらつき、よだれ、重篤になると痙攣などの症状が現れます。

見たところ健康そうでありふらつきなどの低血糖症状がまだ出ていない初期の段階でも、低血糖によって活動時間が短くなり食事を摂る回数が少なくなるため、結果として摂食量が減少することで体重が減少します。ご飯を食べている様子は見られるため飼い主様は食欲低下に気付かないこともありますが、1日トータルでの摂食量が減少しているために徐々に体重が減少してしまいます。フェレットの場合には、朝晩決まった量の食べきれるフードを与えるのではなく、いつでも食べられるように常にフードをお皿に入れている場合が多いため、フェレットが一日で食べているフードの量に注意が必要です。

 

リンパ腫

リンパ腫は、リンパ球という血液細胞のがんです。リンパ腫は体の様々な部位に発生し、食欲不振、体重減少、元気消失、貧血などの症状を引き起こします。

この病気も動物病院で診断を受けるまでは、特色のある症状が表に出ることがほとんどないため、気付いたら著しく体重が減少していたというケースが多く見られます。

 

胃内異物

フェレットは誤食を起こすことが多く見られます。特に1歳前後までのフェレットは注意が必要です。誤食をすると多くの場合には速やかに嘔吐や食欲不振などの症状を発症しますが、場合によっては胃内に異物を含みながらも嘔吐などの明らかな症状を示すことなく長期間経過する場合もあります。しかしながら何らかの違和感を胃に感じるのか食欲は若干低下するため、多くの場合には体重減少が発生します。

また、嘔吐などの症状を示すことなく胃内に巨大な毛球を形成している場合も見られます。場合によっては胃の容積のほとんどを巨大な毛球が占めている場合も見られます。このような場合には当然ながら十分な量のフードを食べられませんので、体重が減少します。

異物や毛球が胃内にあっても必ずしも嘔吐などの目立つ症状が見られない場合もあることに注意が必要です。

 

歯のトラブル

重度の歯周病などが原因で摂食量が減少して体重が減少する場合があります。フェレットは空腹にはなるので頑張って食べようとしますが、口が痛いので十分に食べることが出来ず、次第に体重が減少します。一見するとフードは食べているので食欲不振に気付きにくいようです。

ストレス

環境の変化や、多頭飼育における新しいフェレットの導入などは、フェレットにとって大きなストレスになります。ストレスを感じると、食欲不振を起こし、体重が減少することがあります。

加齢

フェレットは高齢になると筋肉量が減少することで体重減少が起こる場合があります。高齢でも脂肪はそれなりについているので体形の変化に気付かないことが多いですが、肩の周辺や大腿部や腰回り、背中などにほとんど筋肉が触れなくなる場合も珍しくありません。

フェレットの体重減少、飼い主ができる対策

食事管理

フェレットの体重減少を防ぐためには、適切な食事管理が重要です。

 ●とにもかくにも1日トータルでのフードの摂食量を確認しましょう。

  • 高品質な動物性タンパク質を主成分とするフードを選びましょう。
  • 炭水化物や糖分の多いフードや、果物などの与え過ぎは避けましょう。
  • いつでも新鮮な水が飲めるようにし、脱水症状を防ぎましょう。
  • フードは少量ずつ複数回に分けて与えましょう。
  • 食欲がない場合は、フードをふやかしたり、温めて与えてみましょう。

環境管理

フェレットが快適に過ごせる環境を整えることも、体重減少の予防に役立ちます。

  • ケージ内を常に清潔に保ち、衛生的な環境を維持しましょう。
  • 温度管理に気を配りましょう。
  • ストレスを軽減しましょう。

定期的な健康チェック

フェレットの健康状態を日頃から観察し、異常に気付いたら早めに対処することが重要です。

  • 毎日体重を測り、記録しましょう。
  • 少なくとも年に1~2回は動物病院で健康診断を受けましょ

まとめ

体重減少が明らかな場合には、自己判断せず、速やかに動物病院を受診しましょう。早期発見・早期治療によって、フェレットの健康を守ることができます。

川崎市高津区の「くらた動物病院」は、フェレットの診療を行っている動物病院です。フェレットの体重減少でお困りの飼い主様は、お気軽にご相談ください。

 

投稿者: くらた動物病院